映像探偵団 

We are Footage Researchers

新しいものはいつも重さとの闘い

最新って聞くとみなさん

デジタルでヒョヒョーいとデータとか送れるんでしょ

みたいに聞かれるんですが。

実際は、ハイビジョン初期も4Kの今も「人力」「「力仕事」です。

 

4Kの仕事は13年前から。

初期は4K映像3分の試写を、20分しか入らない機材に

4時間かけてインジェスト。

電機メーカーのお客さんと夕飯食べて待機して3分試写、

もしくは一晩かけて翌日20分試写みたいな。

今日は19時に帰るぞーと思っても

編集ソフトやデータが落ちて

「5時間待ちでーす」

4Kモニター黒画面のまま待機、テッペンまで。

 

それから今はかなり進んでます。

でもまだまだ大容量HDDを人力で運ばないと無理。

昔のハイビジョン1インチテープ10キロ、内容1時間の時代と

さして状況変わってません。

四半世紀前、毎日両手に一台ずつ持つのが限界。

たまに2本と思ったら4本出庫されて、

その頃は携帯もないので、渡り廊下で途方に暮れる。

この時から首の骨に棘ができて、昔の治療は

牽引と赤外線くらいですから、通いきれず。

 

4K初期はDPX連番ファイルで容量大。

 (フィルムから4K化する時にこのDPX静止画連番にすると

  フレームレート関係なくCG合成がやりやすくなりますよ

  って、他作品の打ち合わせでお話ししたら

  俳優が合成されるという・・・

  そのまま本物の映像として勘違いされてしまうと

  あの孝之氏が戦後の歴史映像に残ってしまう、

  こういう怖さもありますね)

 

データ飛ばすのこわくて、抱えて納品。

大晦日、腰がおばあちゃん状態で動けず。

その後、データが軽くはなっても

大型HDD、入れ物も頑丈で重い。

持ち上げただけで肩炎症。

編集室と登録室と技術室ぐるぐる1日16000歩

踵にも棘ができました。

 

弊社、高速回線のためにNTTのマンション契約。

高速LANそれも有線じゃないと4Kデータなんて落とせません。

外国からファイル便で送られたデータを

自宅のWi-Fiで落とそうとした人

肝心のマスターデータ

回線遅くて落とせませんよという

ATTENTION見逃しちゃったんでしょうね。

渡されたHDDにはオフライン用データしか入ってません。

言ってくれれば、弊社でデータダウンロードしたのに・・・

編集始まる前に、また駆けずり回る。

 

ほんと千代の富士じゃないけど

気力体力の限界、ってありますね。

コロナ禍、在宅ワーク、まだ1日もなし。