映像探偵団 

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NHK文研フォーラム2023 シンポジウム 放送アーカイブの「公共利用」採録のご紹介

下記リンク、ぜひ開いてください。
 
放送研究と調査 2023年3月開催の「NHK文研フォーラム2023」でのシンポジウム
「放送アーカイブの『公共利用』」の採録をベースに
 
全文掲載のPDFもダウンロードしてお読みくださーい。
最近、印刷しないので、プリンターも廃棄。
こういう時は紙にしてマーカーしたい。
で、マーカーするところが多すぎ。
 
著作権といえば、
Twitterでこれタダでいいんですか?情報を提供してくださる
弁護士の福井健策先生
(アニメ・映画等エンタメ好きな方はフォローを)
前・早稲田大学演劇博物館館長の岡室美奈子教授
好きなドラマで実況していると、岡室さんも実況していて
さすがのつぶやきにいいねを連打しております。
 
NHKの映像を公共施設やイベントに提供する業務に関わって30年近く。
ひとり旅が好きなので、各地の博物館に足を運ぶことも多いですが
「昔ここにハイビジョンシアターあったよなぁ」
「あ、これぴったりの映像あるから、再構成して上映用にしたらいいのに」
と思うこともしばしば。
 
今まで入院経験は2回、20年以上も前の1回目は半年間、
今年冬の2回目は2ヶ月半。
高齢者のテレビ視聴に大きな変化が。
1回目の時は、消灯時間過ぎてもみなテレビを点けていて
笑うところがおんなじ。だいたいNHK。
「ガッテン」で共通する病気を取り上げた時は
病室カーテン越しに「みてみて!やってるよ」と誰かが言い。
感想を言い合い、笑いながら、観てました。
 
それが今年、老人ホームのようなリハビリ病棟
入ってくる高齢者がテレビカードの説明を受ける時
みな「テレビはみない」
「テレビは面白くない」「必要なことをやってくれない」
テレビに関わってきた自分、悲しくなるくらいの言葉を
聞きまくりました。
(若い看護師さんも家にテレビを置かない人多くて。
 だから共通するヒットドラマの話もない)
昼の体操の時間は、水戸黄門をアレンジした体操用DVDだけ。
食堂に大きなテレビがあって、放送も流しているけど
無視されている。
テレビが面白くないとみなご飯食べたら寝てしまう。
父が介護施設に居た時、19時で寝ていた理由も
ここにあるのかもしれません。
あんなにテレビ好きだったのに。
 
この報告書のなかに、回想法での放送アーカイブの利活用の
提案が出てきます。
流れてくる映像に目をとめることもしない高齢者、
せっかくのあんな映像こんな映像使えれば、
瞬間、目の輝きが戻るかもしれません。
もちろんいつまでも水戸黄門ではありません。
世代世代で記憶を呼び覚ます映像は違ってくるはず。
モノクロばかりが歴史的映像ではありません。
 
NHK、地上波がキツくなってきました。
よく言われる「民放みたい」
役割が違うので安易に使えない言葉ですが
確かに、え?と思うことも。
これからどんどん増える東京のひとり暮らし
4Kテレビ設置してる人は少ないでしょう。
札幌に戻ってからBS4Kを観ていますが、
時々ずっとつけっぱなしになることがあります。
行ってみたかった国、行ったことのある町、美しい自然。
動物番組は、動物の生態より、
たまに映る場面転換の夕景、朝日、山、花の方が
「観ていてよかったー」となりがちな自分。
かつてはそういうビューティーカットを集めて
テレビメーカーへ「画質評価」用として提供もしていました。
試写時にみなさん「こういうのはNHKしか撮れないよね」と感嘆。
 
今年の夏、NHK映像使用料が下がりました。
あとは、アクセス。
どう探したら、利用者が要望する映像を提供できるのか、
「使えません」じゃなく、使うための権利処理を誰が行うのか
この山をもうひとつ超えてほしいと思います。