映像探偵団 

We are Footage Researchers

映像探偵現る!

映像探偵団、というブログ名にしてますが
なかなか守秘義務もあって、
そのうえTwitterFacebookも、
なんて思うとブログもなかなか更新できませんが。

弊社Facebookにあげました。
これぞ映像探偵さん!

ヒマナイヌ川井さんのブログ
1948年に東京で撮影されたあの35mmフィルムの正体がわかった!!
- himag http://himag.blog.jp/45957239.html

この過程、番組にしてくれないかと思うくらいで。
あと、まだ確認してませんが、
元の映画、マイケル・ジャクソンの「THIS IS IT」にも
一瞬使われてたかもなー。
いや、日本のシーンはなかったんですけど。
これは個人的な趣味の範囲で「映像探偵」になってみます。

後日談:この映像使って、1本仕上がりました。

よく見るのに、いざとなると見つからない使えない映像

先日もこんなお電話頂きました。
「映像探すだけでもお金かかりますか?」

はい、会社名のまんまです。
映像探すのを業務として、ホームページにも記載しております。
若い感じの方に多いので、ADさんなんでしょう。
「他の人が2週間頑張っても見つからない映像を
 あのライブラリーににあるはず、もしくはあのルートを使えば?
 とお答えするのを業務にしてるんです」
って、まぁ言いたいところですが。
たぶんネットで検索したらすぐ出てくるのに、そんなんで金取るの?
と思う方もいらっしゃるとは思います。
そういう方のために、弊社サイトでは
各映像ライブラリーのリンクも用意してます。

で、実際ググると、すぐに見つかる場合も。
でも、それって他国のテレビ局制作番組の
「違法」に個人がアップした映像だったり。
世界有数のライブラリーでも、
キーワード入れるだけで目的の映像に
たどり着くのは難しいです。
動物だと
ゾウでもアフリカゾウアジアゾウボルネオゾウ
産業革命っていつの産業革命のことですか?
え?それって動画ある時代じゃありませんよ・・・

ライツフリーを謳ってる有料ライブラリー以外は
商業ベース(CM等)に使うのはNGだったり、
撮影した場所への別途申請や、撮影時の協力者への連絡が必要だったり。
(いきなりカメラ持って行って、ライオンの決定的瞬間、撮れませんよね。
 だいたいが研究者の協力のもと、何ヶ月もかかった貴重な映像です。)

だからうちでは実際のリサーチの前に
使用目的と使用範囲を確認しております。
使用目的を伺った段階で
「あ、探しても徒労に終わるな」と思うことも多いです。
商業ベースの場合、使用料がそれなりに発生するので
そこの予算確保してあるかも重要です。
(先日も権利者見つかったのに、予算合わずに見送り。
 地球の裏側まで、時差関係なく連絡した結果なのに。
 業務費請求時に、使わなかったことを理由に
 一度もお話したことのない責任者さんから
 値下げを言われたりすると、もうトホホ・・・)

クライアントさんにプレゼンする前に
本当にその映像が使えるのか確認してからにした方がいいですよ、と
以前、サルより賢い人間、というCMで使う
「おバカなサルの映像」の要望にお応えできなかった自分は思うのです。

TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム から あまちゃん絵について

TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム
の「TPP知財条項への緊急声明案の公開と、ご意見・賛同の呼びかけ」に
賛同表明しました。


あまちゃん」が大ブームになり、そこから派生した二次創作も
多種多様です。
プロアマ問わず「あま絵」をTwitter上にあげる「絵師」さんたち。
ドラマのキャラクターを自由に遊ばせて物語をつむぐ「作家」さんたち。
ミニチュアや小道具など手作業で作り出す「美術さん」たち。
コミケ出身の方もいるので、
いままで日本特有の曖昧で、阿吽の呼吸で楽しんできたファンと、
「愛ある二次創作」として「愛のある黙認」をしてきてくれた権利者、
幸せな関係が放送終了後も続いてました。
そして春からの再放送が決定し、またその気運が盛り上がっています。
「あま絵」から、現在放送中の「マッサン」にその流れがつづき、
公式がマッサン絵を募って公開、ドラマ出演者も
自分たちの出演部分を素敵に描いてくれた作品をみて
「みんなのモチベーションになった」と喜んでくれているとも聞いてます。

テレビ離れ、そしてSNSへ流れてしまっていた人たちを呼び戻して、
幸せなテレビ視聴熱を作りだしてるこの現状を
これからも萎縮することなく維持していければ・・・

これからもTPPについては注視していかないと、と思っています。

阪神・淡路大震災 20年

いろんな映像をリサーチしてきましたが、
一番多いのが災害映像。
放送番組で使用するのはもちろん
その後の公的機関での啓蒙用ソフトや
企業の○周年記念イベントでの使用など。

阪神淡路大震災は当初「兵庫県南部地震」、
東日本大震災も発生当時は「東北・関東大震災
など名称にばらつきがありました。
これ、検索する際に1914年の関東大震災も引っ張ってくるため
期間限定して検索しなおすなど、混乱もありました。
今日のニュースをみても
阪神・淡路大震災」とはなってますが、
阪神大震災、と略して話されてしまうことも。
この「・」、外した方がいいと思うんですよね。
20年くらいでももう区別ができなくなります。
後世の人たちが調べやすいように
キーワードとなる名前はわかりやすく。

阪神・淡路大震災
ハイビジョン映像で膨大な記録が残されました。
そのなかで印象的なのは
老夫婦がガレキの中、たぶん自宅の跡地で何かを探している。
そこからずっと引いて行くと、ひろがる神戸の焼け跡。
今、個人を特定する映像はなかなか使えません。
でもこの映像は、どんなことがここで起こったのか、
そしていつ自分がこのようにガレキの中に
身をかがめて何かを探すことになるのか、
胸に迫ってきて涙が出た時を忘れられません。

今、また東京都心では大規模再開発が行われています。
この1週間に歩いた日本橋や目黒、そして渋谷。
クレーンが並ぶその光景をみて
一方で未だ仮設住宅に住む東日本大震災の被災者や
神戸で自力で自宅を再建したものの、
60代後半になっても、警備員のバイトをして
1800万円のローンの残金を払いつづける人を思い出すと、
この国のやってることはおかしい、と思わざるを得ません。

防災や避難訓練と同じく、
自分の生活も自衛をしなくては。
まったく縁のない、そして実態のない「アベノミクス」に
振り回されないよう、
今年の目標は「金を使わない」です。
震災で失うものをなるべく少なく、
持っているものも心の中にあるものも
整理したいと思います。

2015年も映像三昧でスタート

このブログ、読んでくれてる人いるのか?というレベルですが
極小会社経営者としては、
HPとFacebookとブログとTwitterくらい(いやしっかり多い)
アップさせておかないと、
何をやってる会社なのかわからないかも、信用してもらえないかもと
「会社案内」のつもりで続けてます。
(あんまり表にも出る仕事でもないですし、
 かといって、これやりました!的なプロジェクト名をあげていくと
 思いのほかメジャー感が出てきてしまうので。)

今年の正月は、いつにもましてテレビ漬けで過ごしました。
仕事柄、正月特番は録画しまくりますが、
今年はHDDからBDへ移す作業が追いつかないくらい。
夜中の集中再放送が充実してたのもあり、
民放にチャンネル回す(古いですね)ことなく
総合とBSを観まくり。

そのなかで、番組制作者の名前が間違ってクレジットされ、
それがTwitterでも話題に。
翌日の再放送ではしっかり修正されてましたが、
案外、このクレジット間違い、多く発生するんですよね。
たまにその作業をみていると、
確かにこれは間違えるよ、というシステムで。
手書きでテロップ発注していた時は
持ち込んだ側のADがミスしていたとしても
作ってくれるプロが修正したり、
間違いに気づいたりしてくれたんですけど、
現場で作業できるようになり、
ギリギリまで追い込めるようになってから、
よりこの手のミスが発生しやすくなったような。
放送なら次の再放送までに修正できますが、
例えばこれがDVDのプレスに入ってしまっていたら・・・
その直前で工場をストップしたことが2度ほどあります。

画像でも映像でも権利者の名前をクレジットする、というのが
何よりも大事で。
それさえちゃんとやれば使用料なしでもOKなことも。

映像制作にはエンドロールに載る人以外にも
沢山の人が関わっていて
みんながみんな名前が載るわけではありません。
私も業務内容からみても
そこはこだわってないというか、
その他の無名のスタッフと一緒で当たり前と思ってます。
(見せたい家族・親戚もいませんし。
 たまに業務量が多かった作品の時に
 好意で載せてもらうことありますが、
 正直なところは嬉しいもんです。)

うちが社員を増やさない理由はここにもあります。
何人か社員雇いましたが、
やっぱり社長が昼夜関係なくあくせく働いていても
わかりやすい成果、というか表にはでない仕事。
そういうので意欲って低下するような気がするからです。
やっぱりこんな地味な仕事でも好き!という気持ちがないと。
「憧れの仕事」の対象にはならないんで、
まぁ今年も周りの達人たちの知恵を借りながら
ひとり、こつこつやるしかないな、と思ってます。
(年末に大容量HDDを運んで痛めた腰に湿布を張りつつ)

本年もようやく仕事納め

仕事の性質上、盆暮れ関係なく働きます。
今年も毎日連絡がくる映像リサーチの業務
「今日で終わりかな」と思いつつ、結局大晦日まで。
でもそれほど苦ではありません。
みんな寝てなそうな感じの時に
ちょっとでも役に立ってるのかな?
ちゃんと「年末なのにすいません」って言葉を
かけていただけるし、むしろ嬉しかったりします。

起業して11年、ずっと介護でいつ呼び出されるかわからない状態だと
働けるうちに働いておかないと、という焦りがあります。
実際、父が入院している病院の中でも、
母のおむつを買いに行ってる途中でも、
父を看取って、慌てて喪服を買いに行ってる途中でも、
(危篤状態といっても、この段階で喪服を持って実家に帰る気持ちには
 ならないものです)
仕事しなくちゃいけませんでしたし。

これから1本メールをしてようやく業務完了。
今年秋からの4K映像の仕事で
大容量HDDを運ぶことが多くて。
これってカートで運ぶとデータがショックで消えそうで、
1台づつ抱えて運ぶんですが、
年末に集中して運搬作業になったため、腰にきました。
昨日から腰痛、動けません。
ようやく大掃除と思っても安静にしてないと。
以前も重いテープ運びすぎで、病院に通って治したんですけど。
こういうのが労災で扱われないところが
フリーのつらいところです。

渋谷区が公園閉鎖しました。
ホームレスの方に
ボランティアが炊き出しする場所すらない、って情けない話です。
渋谷区民、やめてしまいたいくらい、
国際的にも恥ずかしいレベル。
私も今のところ再来年までは仕事あるなとちょっと安心してますが
体調崩して、仕事ができなくなれば
明日は我が身。

バブル崩壊を2回ほどみてきた世代としては
来年、またコワいことになりそうな予感がして、
(うちの仕事は幸いなことにあまり左右されませんが)
粛々と自己防衛の準備をしようと思います。

みなさん良いお年を。

小さいままなんとか11年すぎて。

映像を探して、画質評価、データ変換などの必要な技術作業
及び権利処理をして提供する、という業務。
これは今後も継続していきます。
すでに数年先までのスパンで動いているものもあるし、
そこは大事に。

今後はあんまり体力勝負(時差関係なく寝ないで海外権利処理とか)
できなくなるな、と
年350日働いた感のある10年をすぎて、
ちょっと仕事の進め方を考え直したい気分です。

仕事とプライベートを分けられませんよね。
起業直後に始まった両親の遠距離介護。
あと数年はスタジオ入りきりの仕事が続きますが、
ネットでできる仕事に徐々にシフトできれば。
(ここ数年で急速に可能なことが増えました。
 動画はイギリスでもノルウエーの放送局でも
 伝送してもらえます。
 打ち合わせすら、メールと動画伝送などでできますし)

地震も噴火も異常気象も、東京はリスクが高いので
将来はちょっと安全な感じのする札幌に戻ることも考えてみようかと。

世界のライブラリー 随時ご紹介予定

長年、この映像リサーチの仕事をやってまして、
各国の公的機関や民間のライブラリーを利用してきました。
ネットで動画アップなんてことが大変な、
というより、静止画レベルでさえ、ダウンロードするのに
えらい時間がかかった時代から。

専門性を持った小さなライブラリーもありますが、
最近はいわゆるグローバル企業の仲間に入るところも増えて。
理由は動画検索できるデータベースの構築に
金がかかりすぎるってことでもあるかと。
この動画検索、特許もあったりして、
小さな会社が作ろうとするのはムリなことも。
そんなデータベース作りの相談を受けたりすると
YouTubeにアップして、コンタクト先を明記した方が
楽ですよ」なんて話もしておりました。
実際、ドイツの自然災害系のライブラリーは
YouTubeに自社動画をアップしています。
そしてその方が探す方も効率的。
この動画検索する為のデータベースの話はまたどこかのタイミングで。

このライブラリーが統合を重ねて、巨大サイトになっていったり
BBCNHKの映像の一部(これホントごく一部でしかありません)を
GetteyImagesが取り扱うようになったり・・・
ただ、実際はそれだけでは探せないことも多く、
少しずつですが、たどり着いたライブラリーのサイトを
弊社のFacebookに随時あげております。
4Kコンテンツ制作にも関わったりしますんで
その関連ニュースなども。

以前、世界のライブラリーを各国ごとにまとめたリストを作成したので、
例えば戦争の記録映像や、1920年以降のアメリカの映像などの
専門ライブラリーや、
BBCやCNNだけではなく、
いろんな国の放送局のライブラリーもたどりつけるような
リンクを用意できれば、と思ってます。

今月末からの放送分と来年の仕事に向けて、
もう少し情報を整理しておきたいところです。